AKIBI複合芸術ピクニック

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#Winter Program

冬編の成果展示 #2

チームこけしもろこし    (菊地綾子、 平川めぐみ、川口朱德)

「価値の尺度」

 

コブバチ、刳鉢(くりばち)、へぎばち          明治以前 ケヤキ(瘤杢) 漆

 

 

What we learned from Aburaya-san

 

私たちが選択したコレクションは、ケヤキの木のコブを切り取って作られた器である。器の表面には使い込まれた痕跡があるにもかかわらず、名称は文献によってさまざまであり定着していない。粉や餅を練る道具や婚礼時などに料理をのせる器として使用されていた。病気で不要な瘤であったが、道具としての機能を持つようになった。これらの背景には、日本人のものや素材を大切にする精神や、生きるための知恵が垣間見える。

 

 

Concept development

 

私たちは生きていく中で、あらゆることに対して価値観というものを持っている。機械化が進み大量生産の時代を迎え世の中はもので溢れかえり、消費者が積極的にものを買う時代へと変化した。しかし、大量生産は替えが利くとどこか考えてしまう節があり、もともと持っていた日本人のものを大切にする精神やものを生み出す知恵などが失われてきているように感じる。

作品では、私たちは消費者としてではなくものの視点に立ち、記憶や愛着といったところから物語を語ることで、失われてしまったものに対する価値観を問い直す。また、視点を変えることでものとの向き合い方を見直すきっかけをつくることを試みた。

 

 

Our story

 

従来のものの残し方として、データ化されることで、表面的な部分でしかものが語られていない。そのものと向き合ってきた人やものと密接な関係であった人の記憶や愛着といった歴史的背景が損なわれているのではないだろうか。

失われてしまったものに対する価値観を問い直し、ものとの向き合い方を見直すことで新しい記憶や愛情を紡いでいけるのではないだろうか。

 

kokeshimorokoshi_katari

 

 

 

 

 

 

 

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