AKIBI複合芸術ピクニック

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#Winter Program

冬編の成果展示#1

チーム Hmm…   (岡本真実、福士真穂、三浦 永)

「視ヱナイ カオ」

 

おけさ笠 昭和56年(1981年)     い草

 

 

What we learned from Aburaya-san

 

西馬音内盆踊りでは地口 ( じぐち ) という歌をお囃子とともに口ずさむ。地元自慢やささいな噂話から、日頃の鬱憤や不満を面白おかしく昇華する歌詞など、それぞれが歌詞を自作して歌ったといわれる。

男女の出会いの場としての機能も兼ねる場であった。

制作者:池田ヒデさん

 

 

Concept development

 

西馬音内盆踊りは、秋田三大盆踊りであること、ユネスコ無形文化遺産であることはもちろんだが、その歴史は非常に長く数百年前から続いてきた伝統文化の一つである。

特に昭和 10 年の全国郷土舞踏民謡大会に東北代表として出場したことが、現在の盆踊りの形を作り出したきっかけになった。

西馬音内盆踊りの特徴は、ゆったりとした動きの他にも、夢うつつな独特の雰囲気を漂わせていることがあげられるが、特に気になったのは、顔がすっぽりと隠れてしまい誰が誰だかわからない《おけさ笠》や彦三頭巾の見た目の面白さと奇妙さを感じた。

今回はその西馬音内盆踊りの《おけさ笠》に着想を得て制作をおこなった。

鑑賞者は展示された巨大な《おけさ笠》に日常生活の鬱憤や愚痴、もやもやとした出来事を書き込んだ紙をくくりつける。

西馬音内盆踊りで流れる鬱憤や愚痴がしたためられた「地口(じぐち)※・がんけ」を集約したメディアを制作していく参加型アート作品である。

 

※地口・・・盆踊りの最中に流れる、ふざけ文句のような民謡のこと。

 

 

Our story

 

物理的に顔や身分を隠す笠や、鬱憤を晴らすためにもつかわれる地口。

これらは日常のストレスを前向きに昇華するフォーマットとしての機能を持っていた。

西馬音内盆踊りが担っていた匿名性、愚痴をこぼすという役割は現代の SNSのフォーマットに収斂したのではないか。

 

 

 

 

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